サンダルばきの女神

おれと彼女の日々

帰還 - ただいま

今朝、ひとりで退院した

自分で私物を畳んで自分で金を払い、
自分でタクシーを止めてまっすぐ無花果亭に帰った
彼女はそこにいた
ニッコリ笑って「おかえりなさい」と
ちゃんと片付けて掃除して、待っててくれたんだな
椅子に座るより楽だと言ったから、
毛足の長いラグを敷いて大きなクッションを置いてくれていた
軽く食事をして、コーヒーを飲んで、
クッションに掴まって少し眠った

申し訳ないね、と言うと
「まあいいわ、よかったね」





ただいま